どさにっき 3D 〜2011年8月下旬〜

by やまや
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2011年8月21日(日)

Lion

_ 天気が悪くて避暑に出かける必要ないほど涼しいので、世間より1ヶ月遅れて Snow Leopard から Lion にアップデートした。がおー。なんかあんまり変わった気がしない。おしまい。

_ …いや、まあ、もちろん変わった部分もあるんだけど、半日使った程度では見た目以外には Expose と Spaces が統合されたぐらいしか違いを感じるところはほとんどなく。アップデートはうちに2台ある Mac のうちとりあえず1台だけにしておいて、しばらく Lion を使って問題なければもう1台も移行する予定。

_ ところで、TimeMachine を使うにあたって要求される AFP (netatalk) のバージョン下限が上がったようなんだけど、これによるメリットって何かあるんだろうか。やることはこれまでと大して変わってないように見えるんだが、それなのにサーバ側に新しいものを要求するというのがいまいち解せない。ちなみに、これまで Lion に移行できなかったのはこれのせい。メルコの Linkstation がファームウェア更新で Lion 対応したので無事アップデートできるようになった。


2011年8月27日(土)

Apache killer

_ Apache CVE-2011-3192。乗っ取られるわけじゃないけど、際限なくメモリを食いつぶして他のプロセスまで巻き込んで swap しまくるとかひじょー嫌らしい。

_ modules/http/byterange_filter.c より。

    /* Check for Range request-header (HTTP/1.1) or Request-Range for
     * backwards-compatibility with second-draft Luotonen/Franks
     * byte-ranges (e.g. Netscape Navigator 2-3).
     *
     * We support this form, with Request-Range, and (farther down) we
     * send multipart/x-byteranges instead of multipart/byteranges for
     * Request-Range based requests to work around a bug in Netscape
     * Navigator 2-3 and MSIE 3.
     */

    if (!(range = apr_table_get(r->headers_in, "Range"))) {
        range = apr_table_get(r->headers_in, "Request-Range");
    }
てな感じで、Range だけでなく、RFC 非標準の Request-Range というヘッダによっても同様の問題が起きるっぽい。 アドバイザリには Request-Range については触れてないので、対策済みバージョンに入れ替えるのではなく設定で回避することを選択した場合には、例をそのままコピペするのではなく、Request-Range に対しても同様の設定を投入しないとダメ。

_ とりあえず、金曜日のうちに自宅サーバは workaround をつっこんだ。お仕事サーバはまだ対処しきれてないけど、ほかのみんなががんばってやってくれると思う。わしゃ夏休みだから手伝えないけどねっ。

_ フェリー入港!
苫小牧港


2011年8月28日(日)

無題

_ 苫小牧から南下。登別温泉で倶多楽湖だの大湯沼だの地獄谷だの見物。人が多いのは圧倒的に地獄谷だけど、大湯沼がよかったなぁ。温泉が地表まで噴出するところは珍しくないけど、それがお湯のまま大きな沼になっちゃってるところってほかにないよね。

_ 地球岬。こういう視界が開けた岬って多いけど(海に出っ張ったところが岬なんだから視界が開けてて当たり前だ)、こんなに有名になっちゃったのは地球岬というキャッチーなネーミングのおかげだよなぁ。そんな名前だからか、たしかに水平線が丸く見えてくる。……え、これアイヌ語が元なの? ほんとに?

_ 昭和新山。思った以上にデカかった。丘みたいな山かと思ってた。たった1年かそこらでこんなのがにょっきり生えてきたんか。ありえん。

_ ロープウェイで有珠山へ。天気がよくて眺めもいいのだが、展望台から火口原を見下ろしても、遠い。遠いので、もっと近くで見られるところまで登山道をてくてくと歩いていく。サンダルで。でも、遠い。つーか、デカい。考えてみりゃ洞爺湖も有珠山の火口跡なわけで、どんだけデカい火山なのさこの山は。

_ のんびり洞爺湖を車で一周して温泉で汗を流した後、有珠山2000年噴火口まで。このときのニュースは覚えてるけど、現地がまさここんなことになってるとは思わなかった。ふつーに民家とか道路とかあった場所が隆起して噴火したのね。あちこちある噴火口と噴火口の間に電柱とか道路標識とか重機とかがそのまま残ってる光景はシュールすぎる。

_ 海沿いのキャンプ場で車中泊。だーれもいない貸切。満天の星空の下、波の音を聞きながら米を炊いて肉を食う。……ぐぁー、ここドコモ圏外かよ。

_ 登別の天然足湯。上流の大湯沼から湧きでたお湯が川を下りながらぬるくなって、このあたりで適温。
天然足湯
有珠山の2000年噴火により地盤が隆起したところとしなかったところのちょうど狭間に水が溜まって沼になっている。噴火前は道路だったところで、電柱も標識も車も当時のまま今も放置されている。
有珠山西山火口
有珠山の2000年噴火口そばから今も上がり続ける噴気。
有珠山西山火口
朝から豪勢にホッキ丼を食うもよし、食材を調達して自炊するもまた楽し。
ホッキ丼
焼き肉しようぜ


2011年8月29日(月)

無題

_ 渡島半島を南下し、函館のちょと手前、大沼へ。湖の中に小さな島が点々と、まるで松島のように。松島と違ってそれぞれの島に松は生えてないけれど、背後に聳える駒ヶ岳の威容もまた松島にはないもので、すばらしい景色だ。残念なのは、観光地化されまくっててひっきりなしに観光船が目の前を横切ることか。これもまた松島と同じ。

_ まっすぐ行けば函館だけど、寄り道して恵山へ。津軽海峡の東側の出口にあたる場所かな。恵山岬に水無海浜温泉という露天風呂があるらしい。海浜の名のとおり、海沿いのお風呂。どのくらい海に近いかというと、干潮時以外は湯船が水没するぐらい。で、到着したときにはすでに水没してた:-)。ただ、湯船に手をつっこんでみると、えーと、まあ、冷たくはないかな、という程度。ちょうど出てきたところの2人組のおっちゃんライダーと話したら、「せっかくここまで来たんだから入らなきゃダメだろ」と背中を押され、意を決して風呂なんだか海なんだかわからんナニカに入る。さらに後からやってきたライダーさんといっしょに「つめてー」とわめきながら烏の行水。まあ、風呂と考えればちと温度が低すぎるが、すっぽんぽんの海水浴と思えば9月も近い北海道とは考えらないほどあったかいとも言える。でももしまた機会があるなら適温でお願いしたい。

_ ついで、岬じゃなくて山の方の恵山。標高0mから30分ぐらいで標高600mまで上がるとすでに森林限界越えというかっちょええ山。噴気を上げ続けている山頂と、高山植物の茂る草原との対比がすばらしく、そしてちょっと歩くと海まで視界が開けてる。車で気軽にやってこれる山岳風景としては、今まで見た中で最高の評価を与えてもいいほどすばらしい風景なのに、わし以外だーれもいない。平日とはいえ、ちょっともったいないよ。到着が夕方近い時間だったので山頂までは行けなかったけど、朝から長く時間が取れればじっくり歩きまわりたいね。次の機会がいつになるかわからんけど。

_ 夜に到着するよう狙って時間調整して、函館。ライトアップされた港近くの赤レンガ倉庫とか教会群とか見物。ライトアップするのはいいけど、やるなら電灯どまりにしてほしい。浮かれ電飾は逆効果でしかないと思うんだが。で、最後に函館山に登って夜景を見て、そのまま山から下りずに車中泊。

_ 大沼と駒ヶ岳
大沼と駒ヶ岳
数時間前まで水無海浜温泉の湯船だったところ
水無海浜温泉
恵山
恵山


2011年8月30日(火)

無題

_ 移動日。っつーか、苫小牧から函館に来るぐらいならはじめから青森から函館に渡るフェリーに乗ればよかったんだよな。

_ まずは函館の朝市で朝ご飯。予想どおり、観光地価格で味もそれなり。まあしかたないやね。んで、五稜郭を見物するためにタワーに登る。エレベーター往復840円なり。いい商売だな。観光ガイドに載ってる写真と同じものが見えるだけとわかりきってるのに金を払う自分もアホだが。

_ その後は日本海側をひたすら北上。途中、平田内温泉というところによさげな露天風呂があるらしいので寄り道。…これはすごい。脱衣所から湯船に下りていく通路をヘビが通せんぼしてる。って、そういうことじゃなくて、勢いよく流れる渓流のすぐわきに湯船があるんだな。露天風呂がない風呂屋というのは探すほうが難しいくらいだけど、やぱり人工のものじゃなくてこういう自然の中の風呂の方がいいわ。タダだし。

_ さらに北上を続けて余市まで。ここの道の駅のとなりにあるニッカのウィスキー工場を見学。せっかくなんで見学だけじゃなくて試飲も。高いウィスキーとすごく高いウィスキーを飲み比べてみたけど、残念ながら区別がつかん。トリスとか角瓶とかの安いものよりはるかにうまいというのはわかるんだけどね。

_ さて、「うっかり」お酒を飲んでしまったのでもう運転はできない。ので、車を置いて電車で小樽まで。30分ほど電車に揺られている間にちょうど日が暮れる。運河に面した倉庫群がライトアップされていい感じ。きのうの函館の赤レンガ倉庫みたいな品のない電飾じゃなくてよかったよ。

_ ふたたび電車で余市まで戻ってきて、やっぱり今夜も車中泊。

_ 函館五稜郭
マンホール
平田内温泉露天風呂。左が湯船。右は川。
平田内温泉露天風呂
小樽運河
小樽運河


2011年8月31日(水)

無題

_ きのう電車で行った小樽に今度は車で立ち寄って朝ご飯。水揚げされたばっかりのイカ刺うめぇ。

_ ひたすら走る。富良野に到着するころにはもう昼。うーん、わりともったいない行動順だよな。ラベンダーの季節はとっくに終わってるけど、その盛りを過ぎた季節に訪れる観光客向けのでっかい花壇を見物してみる(ミもフタもない書き方だけど、実際そうだよね)。

_ 十勝岳へ。雲がかかってて山頂は見えないなぁ。まあ、目的は風呂なのでいいか。中腹にある吹上温泉の露天風呂。山の中にあっていい感じではあるが、昨日までに入ってきた露天風呂に比べるとだいぶワイルドさに欠けるな。かなり有名なので人は多いけど。

_ さらに、十勝岳中腹にある青い池。たぶん正式名称はなんとか砂防ダムとかそんな感じなんじゃないかと思う。もともと池でもなんでもなかった場所に治山のため水を溜めたら不自然に青かった、といういいかげんな由来の池。入浴剤的な青白色の池の中には立ち枯れした木々が林立してるけど、この木もまたきれいに等間隔に並んでいて、元は自然林じゃなくて植林されたものなんだろうなー、というのが見てとれる。でも、それと知らなければたぶん、自然ってすごいなー、で済ませてしまいそうなほどまわりの景観とマッチしてる。何とも妙な場所。

_ で、美瑛のいかにも北海道ですっ、てな感じの起伏のある畑をあちこち見物してるうちに日が暮れる。旭川まで移動して、キャンプ場でひとりジンギスカンして今日はおしまい。

_ 富良野のラベンダー畑(のとなりのお花畑)
富良野
吹上温泉。けっこう人がいる。混浴露天で、若いおねーちゃんも入ってた(水着着用だが)。
吹上温泉
青い池。この色はやっぱり銅イオン?
青い池


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やまや