どさどさにっき(夏) 〜2008年8月中旬〜

by やまや
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2008年8月15日(金)

霞が関のセキュリティ

_ 世間にならって盆休みに休んだところで、どこの交通機関も混むし、どこ行ってもクソ暑いし、ぐったりするだけ。それがイヤならせっかくの休みをうちでぼーっとオリンピック見てるだけ。まったく無益な過ごし方だ。それならば、ふだんどおり会社でぐったりしてた方が給料貰えるぶん有意義だよね。休むならもっと涼しくなってからだよ。

_ ……のはずなのだが、なぜかスーツを着て外に出ろだって。鬼ですか。いじめですか。エアコンの効いたオフィスでぐったりしたかったから盆休みを取らなかったんだよ。クソ暑い外に出てたどりついた先がエアコンの効いてない官公庁ってなんだよ。ほんとにぐったりしちゃうじゃないか。役所も盆は休めよ。なんで仕事してるんだよ。

_ まぁそんなわけで霞が関のお役所に行ってきたわけだが、ひどいな。エアコンの設定温度がひどいのは前からわかってたことだけど、クソ暑い中エアコンの効いてないクソ暑いところにわざわざやってきたというのに、冷たいお茶を出してくれるという程度の気遣いすらない。さらにひどいのが、セキュリティ。物理セキュリティがまるでなっちゃいねぇ。

_ まず、庁舎ビルに入るときに受付カードに名前を書くわけだが、書くのは代表ひとりだけだよ。3人で行ってそのうちふたりは身元不詳のまま中に入っちゃうわけだよ。いちおう身分証も見せたけど、ちらっと一瞥した程度でほんとに本人か確認するつもりはまるでないようだ。あの様子だと提示する素振りさえしとけばまっとうな身分証ではなく色鉛筆で描いたラクガキでも通してくれるね、たぶん。よからぬ考えを持ってる人間にとってはこんなチェックはないのと同じだ。しかもこれがはじまったのは今年の5月からで、それ以前はそもそも入口でそんなチェックはしてなかったらしい。

_ んで、先方の担当者と話をするために中に入るのだが、勝手に入ってくれ、だよ。中の人に案内してもらって来客用の応接スペースに行くのではなく、こちらがずんずん歩いて一般のオフィスフロアに侵入していく。あちらのお役人さんがそばについてるわけでもなく、こっちが勝手に中を歩きまわってるというのに、それについての危険はまったく無警戒。クソ暑いからか各所のドアは開けっぱなしで、部屋で仕事している人が通路からまる見え。部屋に入ってなんかかっぱらってきたり爆弾を置いたりするのも簡単にできるだろう。また、お役人さんたちは見えるところに身分証をぶらさげて歩いてるわけじゃないから、誰か見知らぬ人とすれちがったとしても、たまたま自分が知らないだけで正当な省内の人間なのか、まったく無関係の外部の第三者なのか区別できないだろう。

_ 別にわしらが特別扱いされていたわけではない。ビルの1階ロビーではなく、一般のオフィスフロアの通路の一角に「報道発表資料」「ご自由にお取りください」なんてテーブルが置いてあることからしても、少なくともマスコミの人間がそんなふうに中を歩きまわるのはあたりまえで、それがおかしいとはまるで考えていないことがわかる。どこの誰とも知れぬ人間が内部をうろついてるかもしれないのに疑問に思わないって、いったい何考えてんだ。ほんとに重要なところはちゃんと施錠してあるんだと信じたいけれど、どうなんだか。この程度のセキュリティに頭がまわらない連中に国をまかせてしまって大丈夫なのか?

_ いや、この程度のセキュリティに頭がまわらないわけじゃないな。サーバを置くデータセンターの入退室管理はどうなってるかとか聞いてくるぐらいなんだから、人の出入りを把握することの重要性は認識してるはずだよな。心配なんかしなくたって大丈夫、どんなずさんなデータセンターでも、この庁舎よりはマシな入退室管理してるよ、きっと。


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やまや