どさにっきLTE 〜2013年5月上旬〜

by やまや
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2013年5月1日(水)

RFC2821 と 5321 の違い

_ RFC2821 section 4.1.2

Domain = (sub-domain 1*("." sub-domain)) / address-literal
Mailbox = Local-part "@" Domain
RFC5321 section 4.1.2
Domain         = sub-domain *("." sub-domain)
Mailbox        = Local-part "@" ( Domain / address-literal )

_ うーん。こんな基本的なところが違ってたのか。RFC2821 の定義では hoge@localhost はメールアドレスとしては認められなかったけど、5321 では許容される。まあ、実際はこのへんを厳密に違いを区別することはあまりないし、2821 では不可といってもたいてい許容されるし、そもそもこんなアドレスでメールをやりとりすることがありえないことだし。

_ 影響しそうなのは、メールアドレスよりも HELO/EHLO の引数で使われる場合か。spammer は HELO に自分の FQDN を名乗らず localhost だの foo だのいいかげんな名前を名乗ってくることが多くて、そういう HELO を蹴るのは spam 対策にかなり有効なんだけれど、RFC5321 の定義では 2821 と異なり HELO foo も違反ではないので、蹴飛ばすことを正当化する理由のひとつが失われることになる。syntax ではなく semantics 的にも、クライアントの FQDN を名乗ることは MUST とされていないし (*1)。まあ、HELO に FQDN を名乗らないのは 99.999% 間違いなく spammer なんで、そんなことは気にせずこれまでどおり蹴るけど。

_ あ、それからどうでもいいけど、RFC2821 も 5321 も、例示に使うドメインとして example.com ではなく foo.com やら xyz.com やらがふんだんに使われておりますので、原理主義者な方々は RFC にもいちゃもんをつけやがってくださいませ。


(*1): FQDN が無理そげなら address-literal を名乗るべし(SHOULD)、となっている。

2013年5月2日(木)

無題

_ 雪焼けした顔から皮がぺろぺろ剥けてきて、なおさらおもしろい顔になってしまった。っつーかぶっちゃけグロい。仕事でわしの席に来た人が顔見てぎょっとしてたぞ。日焼けの皮めくったり、かさぶたはがしたり、ささくれを剥いたり、やらんでいいことをどうしてあんなに熱中してしまうんかな。

_ そんなわけで、たいへん見苦しい顔なので、あんまり人に会わなくてすむようなところ行ってくる。


2013年5月4日(土) みどりの日

苫小牧→積丹半島→札幌

_ つーことで、昨夜苫小牧から北海道に上陸し、今日が活動初日。北海道を堪能するにはあまりいい季節ではないけど、まあ知ったことか。

_ 人に会わなくてすむようなところに行く、と言いつつ、いきなり人に会ってたり。GW で帰省中のうちの会社の札幌人と、家業を継ぐべく最近辞めた岩見沢人と3人で神威岬へ。ふだんはひとりで行動してるわけだが、たまにはこういうグループでわいわいやるのもいいもんだ。運転しなくていいからラクだしね。これで天気がよかったら最高だったんだが、雲が低く厚く垂れこめていて、雨が降りだしてこないのが不思議なくらい。まあこればっかりはしかたないやな。つーか、この後も天気はあまり期待できなさそうな。

_ 神威岬

帰りに寄り道したニッカ余市工場


2013年5月5日(日) こどもの日

札幌→旭川

_ そして今日も天気が悪い。

_ 滝川の日本一の直線道路。29.2km。ぶっちゃけ、北海道は直線道路にこだわりすぎてアホだと思う。高速道路は直線に道路を作れる場合でも、わざとそうせず適度にカーブが入るように道を作るのに。道が単調だと眠気を誘って事故になりやすいからなんだけど、まっすぐ 30km ってそういう配慮がカケラもないような。

_ 東北の方なら幹線道路以外はこの時期でも冬季閉鎖中のことは珍しくもないんだけど、道路整備の行き届いてる北海道なら逆にそういうことはないんじゃないかと思ったら、甘かった。芦別から美瑛の方に抜ける道が冬季閉鎖で通れず。富良野方面に迂回させられる。たぶん路上に雪なんかないんだけど、落石とか落枝を片付けるまでは通れるようにしてくれないんだな。通行量の少ない道路は整備が後回しになるのはどうしてもしかたがない。

_ せっかくまだ残雪の多い時期に来てるんだからと十勝岳方面に行こうとしたら、これもまた吹上温泉の手前で冬季閉鎖。富良野側からも美瑛の側からもどっちからも行けない。うーん、雪を見ながら露天風呂のつもりだったのに。

_ ふと思いついて知床横断道路の情報を調べてみたら、 … 開通の目途がたっておりませんとな。うーん、GW 直前に開通してるはずのこの道を通るつもりだったんだが…。この後の予定どうしよう。

_ 富良野から十勝岳に向かって行けるところまで行ったどん詰まり、十勝岳温泉のあたり。道路脇は雪の壁。スタッドレスがないと走れません。

美瑛から十勝岳に向かって行けるところまで行ったどん詰まり、十勝岳望岳台。やっぱり積雪数m。完全に雪山。

その手前、もはや定番の青い池。このあたりも雪は残ってるけど、腐れ雪で足元ぐちゃぐちゃ。


2013年5月6日(月) 振替休日

旭川→稚内

_ 起きたら雨降ってるし。予報で天気悪いとはわかってたけどさ。旭岳で雪遊びしようかなと思ってたんだけど、現地は雲で視界がほとんどないんじゃないかと思われたので、やめ。北西の空が雲が薄いようなので、予定にはなかったんだけどオロロンラインへ。

_ こっちの方は雲は多めだったけどいちおう晴れていてそこそこよかったんだが、時期的に新緑の前なので、やっぱり寂しいものがある。残雪の季節に来てるわけなので、もともとその雪を楽しむべく山の方を中心に行動するつもりでこっちに来る予定はなかったのでしかたない。残雪の山という意味では、士別から苫前に抜ける R239 がすばらしく気持ちいい道だった。道は広く車は少なく沢沿いの走りやすいワインディングで景色もよい。au 圏外だったけど。一気に走りぬけてしまって写真を撮らなかったのがもったいない。

_ ということで、稚内までやってきた。だーれもいないキャンプ場で今夜も車中泊。

_ オロロンラインと風力発電所

サロベツ原野のミズバショウ。めずらしくもないしきれいな花とも思わないんだけど、今の時期だとこれぐらいしか咲いてるものがない。


2013年5月7日(火)

稚内→網走

_ 世間では GW は終わったけど、ありがたいことにわしゃまだ休むよ。

_ といっても、天気悪いんだが。予報では今日あたりから回復することになってたんだけどなぁ。むしろ今まででいちばん天気が悪い。雪が降ったりやんだりだし風は強いし気温はせいぜい2℃ぐらいまでしか上がらないし。真冬の東京よりも寒い。オホーツク海側に来たのは3回目かな。一度も晴れたことがない。この海沿いの道、晴れてたら気持ちよく走れそうなんだけどなぁ。

_ つまらんので、昼飯で紋別に立ち寄った以外はほぼノンストップで稚内から網走まで。とにかくつまらん。

_ 雪は降ってもこれは積もらないだろうと思っていたんだが、夜になって積もりはじめた。あしたの朝がめんどくせぇ。

_ とにかくつまらん行程だが、飯ぐらいはせめて豪華に。ズワイガニの刺身@紋別。

今日はあまり観光らしいことをしなかったので、最後に博物館網走監獄へ。このクソ寒いのに、屋外展示が主体の施設だとは知らずにひどい目にあった…。


2013年5月8日(水)

雪の GW・その3

_ 起きたら雪だった。5cm ほど積もってる。早朝からお仕事してる除雪車さんマジカッケー。ぼく、おおきくなったらじょせつしゃになるんだ。

_ 知床へ。3回目なんで観光船に乗って海から見物してやろうと思ったのに、荒天のため欠航。知床五湖も積雪のため閉鎖。しかたねーなー、ということでフレペの滝を見物に行く途中。脇から飛び出してきたシカが、道路に入ってきたとたんに雪で滑ってコケた。なんだ、野生動物もふつーにスリップするのね。そして反対側に走って行く途中でまたコケた。やっぱ繰り返しはギャグの基本だよね(←違う)。その5分後、プユニ岬にて、道路脇にヒグマ。ガードレール越しにわずか距離5m。車を止めて写真を撮ろうかどうか迷う間もなく逃げてしまったけれど。野生のヒグマを見るのは初めてだわ。まず見られないだろうし、仮に目撃したとしても遠くにちらっと見えるぐらいだろうと思ってたのに、こんなに近くで遭遇するとは。

_ 自然センターにヒグマ目撃を報告してからフレペの滝へ。雪が深いのでスノーシューで。今シーズンはこれが最後かな。ほんとは羅臼湖に行くつもりで持参したんだけど、知床横断道路が閉鎖なので近付くことすらできず。で、着いた先は雪とガスがひどくて空と地面の境がわからないホワイトアウトに近い状況でなにがなにやら。

_ 知床峠を越えられないので、大きく戻って根北峠というところから知床半島を越える。…晴れてるんですが。なにそれ。ずるい。今までずっとひどい天気で行動してたのはいったい何だったのか。道東のひろびろとした酪農地帯を走るのが気持ちいい。開陽台は3回目にして初めて晴天。一気に太平洋まで走って厚岸まで。

_ フレペの滝。ガスってて視認できなかったけど。いちおう、カラー写真です。

開陽台から道東の大平原

厚岸の道の駅で晩ご飯。焼き牡蠣うめぇ。

DNSSEC 2013 スプリングフォーラム

_ 出てた。プログラムは初めて見たけど短い内容のものがたくさん、てな内容なのか。つーことで、そのたくさんの中のひとつとして喋ります。よろしく。帰ったら資料作らないと。てゆーか、DNSSEC とは直接関係しない内容だけど。

_ そいえば、昨年の IW2012 の資料も公開されてるんで興味ある方はどぞ。


2013年5月9日(木)

厚岸→帯広

_ これまで3回来てそのたびに濃霧だったり土砂降りだったりでロクに見ることのできなかった釧路湿原。4回目にして初めて晴れた。といっても、残雪と新緑の間のこの時期はただの枯れ野原でしかないんだが。せっかく晴れたけど、いちばんつまらん季節かもね。

_ 山の方へ。うーん、海の近くは晴れて気温も15℃以上まで上がったのに、内陸に入るとやっぱり曇って冷えるなぁ。美幌峠から見下ろす屈斜路湖というのを期待したんだが、下から峠の方が雲に隠れて見えないんじゃ行くだけムダだな。つーことで、湖畔にある無料の露天風呂でまったりしておしまい。世間の皆様が仕事してる平日の真っ昼間から温泉をのんびりひとりじめなんてすげー贅沢だよな。

_ オンネトー。もう5月だというのに湖の大半がいまだに氷で覆われていて驚く。ここは晴れてれば最高の景色のはずなんだけど、曇ってるのはちと残念。低い雲ではなくそれなりに視界はあるのでまあよしとするか。

_ ナイタイ高原牧場。以前来たときは濃霧で何がなにやらさっぱりわからなかったけど、こんな景色が見えるのか。これは素晴らしい。開陽台や多和平のようなぐるっと360°の眺望というわけではないけれど、遠くに山が見えたりで変化があって風景としてはこっちの方がいいかも。曇ってたのがかえすがえすも残念。

_ 最後に帯広で豚丼食って六花亭本店でお土産買ってケーキ食って本日は終了。

_ 釧路湿原からの雌阿寒岳(右)と阿寒富士(左)。あと1ヶ月後ぐらいが山に残雪が残りつつも湿原が緑になってちょうどいいのかなぁ。

屈斜路湖のコタン温泉。目の前をふつーにタンチョウが飛んでたりするんですが、レアキャラではなくそのへんにふつーにいる鳥として扱っていいのかしらん。

オンネトーからの雌阿寒岳(左)と阿寒富士(右)。1枚目の写真とは山を挟んでちょうど反対側。

ナイタイ高原牧場からの雌阿寒岳(左)と阿寒富士(右)。けっこう距離はあるし天気もよくはなかったけどとりあえず視界は良好だった。


2013年5月10日(金)

帯広→札幌

_ よく晴れた。まだ春の芽生え前の道東とは違って、十勝平野は農地がすでに緑。雪をまとった日高山脈のコントラストが美しい。そう、春の北海道にはこういうのを期待してたんだよ。それなのに今年は春の訪れが例年よりずっと遅くてたいへん期待はずれだ。

_ その日高山脈の南の端にアポイ岳という山がありまして。標高は810mで高くないくせに高山植物で知られる山。地図を見ててああそういえば聞いたことあるなーとぐぐってみたら、4月下旬からすでにいろんな花が見られるしお手軽に登れるってことなんで、予定にはなかったけど完全に思いつきで登ることにした。

_ うそつきー。まったく咲いてないわけじゃないんだけどさ、よくよく探してようやく見つかるという程度で、しかも森林限界より上はぜんぜんじゃないか。まあしかし、天気に恵まれてそんなのはどうでもよくなるぐらい素晴しい眺めが見られたのでよしとする。

_ あとは札幌までひたすら車を走らせる。とうとう明日が最終日。

_ 標高600m付近から登ってきた道を振り返る

頂上直下から襟裳岬を遠望する

日高あたりの夕日。海の向こうに見えてるのは樽前山か有珠山かそのあたりかなぁ。山裾が白く霞んでるのは雲なのか海霧なのかなんなんだろう?


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やまや