_ こんにちは、栃木県人です。なんか世間では鬼怒川というと温泉を指すことが多いみたいなんだけど、栃木県人にとってはそうじゃないよね。ふつーに、川だよね。子供のころからずっと鬼怒川の流れを見て育ってきた身にとっては、あんなさびれた温泉街だけを指すような使い方をしてほしくないもんだ。
_ というわけで今週の避暑は鬼怒川の水源、鬼怒沼に行ってきた。沼といってもふつーの沼ではなく、湿原。鬼怒川温泉の奥にある川治温泉のもっと奥にある川俣温泉のさらに奥にある奥鬼怒温泉のずっと奥。いちばん近い駐車場から片道10km、標高差900mの山道を登らないといけないというとんでもない山奥。トラブルがなければ日帰りでもぎりぎり何とかならんでもない距離だけど、ちょっとでもトラブルがあると帰れなくなる可能性大。悩んだ末、前半部を登山道ではなく一般車通行止めの林道を自転車で走ることにして、徒歩区間を半減させることにした。未舗装の悪路を MTB ではない似非シクロクロスで走れるか不安だったけど、結果としては、まあなんとかなった。何度も落車しそうになったけど。ルートは こんな感じ。
_ ちうことで、はるばる歩いてきて鬼怒沼。
いやー、いいところだわ。なんといっても、人があんまりいない(もちろんまったくいないわけじゃない)。ひじょーに静か。予想もしていなかったことに、南には日光白根山と日光連山が、北には燧ヶ岳が見える。けっこう距離があるはずなんだけど、この湿原自体の標高がひじょーに高いので(2000m以上)、視界を遮る山がないんだな。_ 体力に余裕があったので、鬼怒沼山にも登ってみる。あー、いかにも鬼怒沼のオマケですみたいな名前のとおりのつまんない山でした。てっぺんまで登っても樹木で視界がほとんどない。山頂から湿原が見えるかと期待してたのに。白根山の方向だけ展望が開けてたけど。
_ 帰りは、自転車をデポした日光沢温泉でお風呂を借りて(源泉の異なるふたつの露天風呂がある)、その後は恐怖の林道下り。人の拳ほどの石がゴロゴロ転がってるので気を抜くとすぐにハンドルを取られてコケそうになる。ので速度を抑えたいのにずっと下り坂でどんどんスピードが上がる。むっちゃ怖かったけど、でも楽しいな。MTB が欲しくなってきた。
_ 実家によって晩飯をタカってから帰宅。
_ 恒例の週末避暑。ここのところずっと歩いてばっかりだったけど、実は2ヶ月ほど前からずっと右の足首が痛い(捻挫のような感じだけど腫れも炎症もないので違うっぽい)ので、足を休めるつもりで今回は車のみ。
_ ということで、群馬、長野の県境をめぐる旅。まずは碓氷峠から軽井沢を経由して湯の丸高原で車中泊。
_ 翌朝、そこからすぐの池の平湿原へ。…えーと、これ湿原じゃないよね。いや、湿原もあるけどさ、ほとんどの部分がとうに草原化しちゃってて、間違いなく湿原と呼べるのは面積にして全体の一割もないんじゃね。かなり乾燥化が進んでいる日光戦場ヶ原と完全に草原化した小田代ヶ原の中間ぐらいの状態なんじゃないかと。それが悪いと言うつもりはまったくなくて、むしろ草原化してるからこそ色とりどりの花が咲いてるわけなんだけど。
_ 次に行こう。目指すは毛無峠。道があってこその峠であり、目的地に通じてこその道なわけですよ。ところが、毛無峠は 行き止まりの峠。どこかに行くためにあるのが道なのに、どこにも行けない。その行きつく先には何があるのか。
_ この県境標識の 100m ぐらい手前までは舗装されてるけど、この先は未舗装で、数 km 先にある小串硫黄鉱山(廃鉱)まで続いている。ちょっと歩いてみたけど、巨大な穴があちこちにあいてて、ふつーの車で通るのはかなり難しそう。まあ立入禁止だけど。禁止だけど、オフロードバイクで下まで行ってる人はいた。このあたり、毛無の名のとおりなぜか高い木がまったく生えていなくて(森林限界よりは低そうだし、強風の通り道になってるのかとも思ったけどこのときはほとんど風がなかったし、硫化水素ガスが発生してたら高木だけでなく草も生えないし)、ひじょーに展望がよい。展望がいいだけに、遠くからでも荒地と化した鉱山跡の様子がよく見える。絶景。峠から群馬側を見るとそんなに険しい山もなさそうで、なんでそっちに道を通さずに峠越えの長野側から道を通したのかわからん。
_ 峠のすぐそこに破風岳という山があって、あっとゆーまに登れそうな感じだったので、そんなつもりはまったくなかったんだけど登ってみた。山頂までお手軽に30分。ということで、 破風岳山頂からの毛無峠と小串鉱山跡の眺め。次の機会があれば鉱山跡まで歩いてみたいね。
_ 景色を堪能したので、帰る。あとは万座〜白根山〜草津と通って、あとはカーナビの言いなりで。今回はたいした距離は歩いてないんだけど、アクセルとブレーキのせいでやっぱり右足首は痛かった。